事故と応急処置<おねんね期>
生後0〜4ヶ月くらいまでの“おねんね期”の赤ちゃんは、「寝るのが仕事」といえるくらい1日の大半を寝て過ごしています。まだ動きが激しくない時期なので、家の中にいる限りそれほど危険がないように思われますが、窒息事故などが意外なほど多く注意が必要です。
寝かせるときは窒息に注意
おねんね期の赤ちゃんは自分で体の向きを変えたり、寝返りをすることができません。そのため、布団がかぶさって窒息してしまう危険性があります。寝かせるときには次のようなポイントに注意しましょう。
うつぶせに寝かせない
ふかふかの寝具は使わない(顔がうもれてしまうことも)
顔の上にガーゼなどの布がかからないようにする
かけ布団を顔の上までかけない
ソファーなどで寝かせない(転落してうつぶせになることも)
また、この時期の添い寝にも注意が必要です。おっぱいを含ませたまま添い寝をしていて眠ってしまい、気づかないうちに赤ちゃんを窒息させてしまう場合があります。赤ちゃんが寝入ったら必ずおっぱいを外すようにしましょう。とくに、一度寝たらなかなか目覚めないという人や寝相の悪い人は、この時期の添い寝は避けたほうがいいかもしれません。
ベビーベッドとマットレスのすき間に注意
赤ちゃんをベビーベッドに寝かせている場合、ベッドの柵とマットレスの間にすき間があいていると、すき間にちょうど顔がはさまって窒息してしまうことがあります。ベッドとマットレスのサイズはぴったり合っているものを選びましょう。 また、布団のまわりにおもちゃを置いておくと、ひもなどが首に巻きついてしまう危険があります。赤ちゃんの周囲はきちんと片付けておきましょう。
息をしていなかったら一刻も早く心肺蘇生法を
赤ちゃんが息をしていなかったり意識がなくなっていたら、救急車を呼ぶよりも先に心肺蘇生法(人工呼吸&心臓マッサージ)を試みましょう。呼吸停止後2分以内に人工呼吸を始めれば90%の人が助かりますが、5分を経過すると助かる割合は25%以下となってしまいます。いざというときになって慌てないで済むよう、心肺蘇生法の手順を頭に入れておきましょう。
応急処置:心蔵蘇生法の手順
赤ちゃんの呼吸が止まっていたらただちに心肺蘇生法を行い、それ後救急車を呼んでください(2人いるときは1人が心肺蘇生法を、1人はすぐ救急車を呼びます)。意識があっても顔色が悪いときにはときの注できるだけ早く病院(小児科)へ連れて行きましょう。
- 1.気道確保
- 固いところに仰向けに寝かせる→頭をそらせ下あごを持ち上げ、気道を確保する→口の中につまっているものがあればかきだす
- 2.人口呼吸
- 呼吸がないときは赤ちゃんの鼻と口に同時に息をふきこむ(3秒おきに2回程度)。
- 3.心蔵マッサージ
- 呼吸が戻らないときは、中指と人差し指の2本で、赤ちゃんの乳首と首を結んだ線の中心より指1本下のところを、1.5〜2.5cm沈むまで押す(1分間に100〜120回のペースで) ※心臓マッサージ5回、人工呼吸1回のペースで1分間続け、その間に救急車(119番)を呼びましょう。
吐いたミルクがのどに詰まってしまったら
赤ちゃんは胃の入口にある括約筋の力が弱いので、おっぱいやミルクが逆戻りしやすくなっています。また、おっぱいやミルクといっしょに空気もたくさん飲み込むので、授乳の後に上手にゲップをさせないと飲んだものを吐き出してしまうことがあります。寝ているときに吐くと、吐いたものがのどに詰まったり、まれには窒息して死亡することもあるので注意が必要です。おっぱいやミルクの後は必ずゲップをさせましょう。また、ゲップが出なかったときは苦しそうにしていないかどうかをよく確認するようにしましょう。
応急処置:のどに詰まったときの吐かせ方
- 口の中に入っているものを指でかきだす
- 呼吸が弱くなってきたときは、ひざの上にうつぶせに抱き、左右の肩甲骨の間を4回くらいたたく。赤ちゃんを逆さまにしてもよい
- 取れないときは急いで外科か耳鼻咽喉科に行く
- 呼吸が止まっている場合は直ちに心肺蘇生法を行う
監修/葛飾赤十字産院 院長 三石知左子先生

