事故と応急処置<はいはい期>
7〜8ヶ月になるとおすわりが安定し、両手が自由に使えるようになります。はいはいを始めるのもこの頃から、おなかをつけてずるずる進んだり両手両ひざをついて進んだりと、行動範囲が一挙に広がります。“はいはい期”には手にするものを何でも口に入れたがるので、誤飲事故が多くなります。
タバコの誤飲がダントツに多い
赤ちゃんの誤飲事故のうち、圧倒的に多いのがたばこの誤飲。発生件数の約半数を占めています。たばこを吸う家庭ではたばこや灰皿を赤ちゃんの手の届かない場所に置くのはもちろんのこと、灰皿に吸殻をためない、ジュースの空き缶を灰皿代わりに使わないといった注意が必要です。
応急処置:たばこはすぐに吐かせる
たばこに含まれるニコチンは体内に吸収されるのが早いので、赤ちゃんがたばこを飲んでしまった場合には口の中に残っているたばこをすくいとり、すぐに吐かせます。吐かせたら急いで病院(小児科、外科)へ連れて行きましょう。
- コップ1〜2杯の水を飲ませる。飲まないときは鼻をつまんで口を開かせて飲ませる。
- 赤ちゃんの口に指を入れ、舌の付け根を強く押して吐かせる。後ろ向きに抱いて一方の手で胃のあたりを押してもよい。
吐かせていいもの、吐かせてはいけないものがある
誤飲したら何でも急いで吐かせるというのは間違いです。誤飲したものによって、吐かせていいもの、食道やのどの粘膜を傷める危険があり吐かせてはいけないもの、とりあえず様子をみてもいいものに分けることができます。 また、誤飲したものがわからないときや口のまわりがただれているとき、せきこんだりけいれんしているときなどは、吐かせずにすぐに受診しましょう。
- 吐かせていいもの (吐かせてから医師に相談しましょう)
- ・たばこ・医薬品・台所用洗剤・石けん・整髪料・化粧品(乳液やローション)・アルコール・防虫剤
- 吐かせてはいけないもの (すぐに受診しましょう)
- ・強酸、強アルカリ製品(漂白剤、トイレ用洗剤、防カビ剤)・農薬類 ・石油製品(灯油、ベンジン、シンナー)・マニキュア、除光液・とがったもの(針、釘、カッターの刃)・電池
- 様子をみてもいいもの (大量に飲んだり病状が現れた場合は受診しましょう)
- ・クレヨン・乾燥剤・芳香剤・口紅・粘土・蚊取り線香・マッチ
誤飲を防ぐために気をつけたいこと
家の中には赤ちゃんが誤って飲んだり食べたりするかもしれない、危険なものがたくさんあります。基本は整理整頓とこまめな掃除。さらに次のような点に注意して誤飲を防ぎましょう。
- たばこは手の届かない場所に置き、ジュースの缶を灰皿代わりにしない
- 薬品や洗剤類は低い場所には保管しない
- 鏡台の前に化粧品を出したままにしない
- お菓子の缶には薬などを入れない
- ボタンや硬貨、電池など口に入りやすい物を出したままにしない
直径39ミリ以下のものには注意
乳幼児の口の大きさは、最大口径が約39ミリ。この大きさより小さいものは、赤ちゃんや子どもが飲み込んでしまう可能性があります。実際に大きさを確認してみましょう。意外に大きなものが、赤ちゃんの口に入ることがわかります。これより小さなものは赤ちゃんの手の届かない場所に置くよう心掛けましょう。
監修/葛飾赤十字産院 院長 三石知左子先生

